かとりっくもとまちきょうかい
北海道函館市元町15-30
最初の教会堂は1859(安政6)年創建。現在の建物は1923(大正12)年に再建。大聖堂内の祭壇はローマ教皇から贈られたもの。元町の代表的風景、教会群の一角を占める。 大三坂先のチャチャ登り(チ..
最初の教会堂は1859(安政6)年創建。現在の建物は1923(大正12)年に再建。大聖堂内の祭壇はローマ教皇から贈られたもの。元町の代表的風景、教会群の一角を占める。 大三坂先のチャチャ登り(チャチャはアイヌ語で「お爺さん」の意)へ入る手前に建つカトリック元町教会は、12世紀のゴシック建築様式を用いた、高くそびえるとがった屋根の大鐘楼が特徴です。徳川幕府が発布していたキリシタン禁教令が廃止されるのに先駆け、キリスト教宣教再開の象徴として、横浜と長崎に建立するカトリック教会と並び、国内では最も古い歴史を持ちます。 1859(安政6)年にフランス人宣教師メルメ・デ・カション氏が箱館入りし、称名寺内に住居を設け、教会堂で外国人のためにミサを行ったり、武士に外国語を教える一方、自らは日本語とアイヌ語を学びました。1867(慶応3)に箱館へ来た司祭ムニクー、アンブルステル両氏が二代目聖堂を設けた後、1877(明治10)年に司祭マレン氏がより大きな三代目の聖堂を建立しました。この木造の聖堂は1907(明治40)年の大火で全焼し、1921(大正10)年の大火でレンガ造りに再建したものも被害に遭いましたが、焼け残ったレンガ壁の上にモルタルを塗りながら補修し、高さ33mの大鐘楼が増築され、1923(大正12)年に現在の建物が完成しました。伝統的建造物。 聖堂内の中央祭壇や副祭壇、両壁にある14景の十字架の道行きは、火事の見舞いとして、ローマ教皇ベネディクト15世から贈られたもの。また、聖堂裏には、高さ1.5mの聖母マリア像をまつる「ルルドの洞窟」があり、毎年5、10月に信者が祈りをささげています。
市電 「十字街」電停 下車 徒歩10分