ふるじろじんじゃ
宮城県仙台市若林区河原町2-7-10
往昔今の広瀬川は深沼で海に注いでいたと云う事で、洪水のたび毎に流域が変わるので住民の苦しみは一通りでなかった。その頃、五ッ谷に1人の行人(遠行聖人と云い伝う)が住んでゐた。そこで、多くの村人を水禍か..
往昔今の広瀬川は深沼で海に注いでいたと云う事で、洪水のたび毎に流域が変わるので住民の苦しみは一通りでなかった。その頃、五ッ谷に1人の行人(遠行聖人と云い伝う)が住んでゐた。そこで、多くの村人を水禍から救ふ願を立て自ら進んで、人柱に立つこととなり「土中から私の振る鈴の音が二十一日間、聞こえたなら必ず願望が達せられるであろう」と言って生埋となった。祈願は續けられた。村人は青竹の節を抜いて土中にさしこみ、毎日行人のふる鈴の音に耳を傾けた。二十一日の間、鈴の音は段々弱くなりながらも絶えなかった。その年の秋には大水が出て河の流れがすっかり変わり今の様に閖上に注ぐように定まり、今まで水害に苦しんだ流域は見渡す限りの沃野となり、以来水害の跡を絶つに至り、村人は行人の恩を永く忘れない様に塚を築くと共に、その行人が祈願した神々をも合わせ祀ってから、今日まで神殿を造り崇敬の誠を捧げてゐると伝う。
天照皇大神
4月29日
仙台市地下鉄 河原町駅から徒歩で8分、仙台市営バス 河原町2丁目から徒歩3分
10分
無料
なし