廣澤稲荷神社は語り継がれる処によりますと「宇迦之魂神」を祭神として古くは田原町(旧町名、千束郷広沢新田のうち紙漉町部分を改名)あたりに鎮座されたのを浅草寺門前町の発展に伴い当時佐倉藩堀田家の屋敷の馬場の一隅の現在地に移転されたといわれます。鎮座されて以来町民先達に依り厚く守護され本日迄町内安全、火防の神様としてお守りを頂いて居ります。
今度、町内会発足五十周年を迎え神社の敷地に付き地主、世田谷区在住土屋徳之助様に御相談申し上げました処、永年にわたり町会員崇敬者により守護されている意を汲まれ、五十周年記念として境内地を贈与頂ける事と相成りました。誠に有り難く、ここに神社の経緯と土屋様の御意志を永く伝えるべく記念の標を建てることにいたしました。
平成十三年五月吉日 寿三丁目町会(境内御由緒より)