きりはたじ
福岡県糟屋郡篠栗町篠栗2683-50
篠栗霊場切幡寺は篠栗十番札所の守堂者となった「尼僧 恵良(えりょう)」によって開創された。恵良尼は、俗名をワカコと言い、絶世の美女とうたわれていた。博多で芸者として虚飾の暮らしをするうちに青年医師と..
篠栗霊場切幡寺は篠栗十番札所の守堂者となった「尼僧 恵良(えりょう)」によって開創された。恵良尼は、俗名をワカコと言い、絶世の美女とうたわれていた。博多で芸者として虚飾の暮らしをするうちに青年医師との恋に落ち、かなわぬ恋のゆくすえ心中をはかるが、ワカコだけが命を取り留めた。傷心のワカコは青年医師の追慕供養の為に寺を訪ね、そのときに触れた説法によって発心し出家得度を受け、名を恵良と改めた。苦行の末、十番札所の堂主となり己を戒め一粒の米も、一滴の水も仏とあがめ、粗衣粗食にあまんじ、仏道一筋に苦修練行、四十余年の浄財で、堂宇を建立、寺門を開き当山を開創し、修行祈祷の道場とした。以来、多くの信仰者を導き厳しい仏道を全うして生涯を終えた。 現在の本堂は、お大師さまご入定の聖地である高野山の霊気に直に触れていただきたいとの願いにより、高野山の霊木を授かり再建された本堂である。また、戦国時代より人々の命を救い続けたと伝えられる秘仏の延命千手観音様も寺宝として祀られている。 持仏堂内には、高野山奥之院に千年来灯し続けられる「貧女の一灯」が奉じられ、本堂の奥に建立された仏舎利塔(納骨堂)には、タイ国ワット・パクナム寺院より賜ったお釈迦様の御真骨(仏舎利)が納められている。
篠栗霊場10番札所 高野山の霊木で建立された本堂
真言宗
高野山真言宗
千手観世音菩薩
篠栗新四国八十八箇所霊場 10番札所
有り