ふくぞういん
京都府京都市北区雲ケ畑出谷町97
平安時代の延暦11年(792年)、最澄の門弟・空忍(橘軍氏)により堂宇が創建されたことに始まるという。 阿弥陀三尊を感得して安置し、比叡山三千坊の一つに数えられた天台宗寺院であった。 文明5年(..
平安時代の延暦11年(792年)、最澄の門弟・空忍(橘軍氏)により堂宇が創建されたことに始まるという。 阿弥陀三尊を感得して安置し、比叡山三千坊の一つに数えられた天台宗寺院であった。 文明5年(1473年)、室町幕府第9代将軍・足利義尚の命により浄土宗に改宗する。 安土・桃山時代の天正年間(1573-1592)、石清水八幡宮・豊蔵坊(ほうぞうぼう)より豊臣秀吉の守護仏だったとされる十一面観音像を遷し、観音堂に安置する。 江戸時代、明和年間(1764-1772)、第117代・後桜町天皇より紫宸殿の南庭にあった左近の桜の種を移植し「南殿の桜」と呼ばれていたが、今となっては朽ちた古幹から出てきた若い幹に代わってしまっている。 本堂は安政元年(1854年)に再建され、現在では阿弥陀如来を安置、本尊としている。 毎年8月24日に「松上げ」といわれる祭事がある。地域の青年部が決めた毎年違う漢字1文字を松葉で形取って向かいの山の中腹に立ち上げ、寺院から見えるように火をつける。 この地に隠棲した惟喬親王を慰めるために始められたといい、また五穀豊穣を祈り、愛宕神に神火を供するためという。 燃えた松明は寺院に運ばれ、お焚き上げに使用され、盆踊りも行われる。
帰命山
浄土宗
知恩院派
延暦11年(792年)
阿弥陀如来
空忍
帰命山 無量寿寺 福蔵院
毎年8月24日…松上げ
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