しろやましゅっせいなりじんじゃ
茨城県笠間市笠間1
この神社は、笠間三稲荷の一つで、「城山出世稲荷大明神」とも称されている。笠間藩主井上氏時代、場内に白狐の穴を見つけたので霊験あらたかな新町の稲荷神社を下屋敷に移したが、同氏の国替えの元禄五年(一六九..
この神社は、笠間三稲荷の一つで、「城山出世稲荷大明神」とも称されている。笠間藩主井上氏時代、場内に白狐の穴を見つけたので霊験あらたかな新町の稲荷神社を下屋敷に移したが、同氏の国替えの元禄五年(一六九二)頃、新町の旧地にもどしたと伝えられている。 本殿は、一間社流造で、向背柱には麻の葉文様が彫り廻らされ、入八双の装飾金具が付けられている。水引虹梁の下部には牡丹、上部は龍の彫り物が施されている。肘木、頭貫、虹梁などの横木の木鼻には龍、像、獏、獅子などの彫り物で飾られ、斗栱から突き出た尾垂木も全て、龍、鶏、像などの彫り物になっている。斗組は上部軒先と床下の四隅にみられ、三先手と複雑になっている。屋根は杮葺きで、切妻の中央には蕪懸魚、下の桁にも雲形の脇懸魚が付けられている。彫り物には、白、赤、緑、黒などの色彩が施されているが、剥落した部分も多い。 当本殿は、元々、冨士山(つつじ山)に祀られていた、承応三年(一六五四)創建の八幡宮本殿を、明治二十二年(一八八九)に移築したと伝えられている。 社前には、後藤縫之助作のキツネ像(一対)が据えられている。
※笠間市教育委員会による境内案内板より
宇迦之御魂命
1654年(承応三年)
一間社流造
城山出世稲荷大明神
本殿(笠間市指定有形文化財)
JR笠間駅より徒歩約25分(バスあり)
無料
約10分
無し