ほんのうじ
静岡県静岡市清水区村松1-4-80
東光山本能寺は正受院日東(しょうじゅいんにっとう)上人により永正6(1509)年11月23日に創立された。 日東上人は本山・本覚寺(静岡市駿河区池田)の第9世貫首であったが、或るとき霊夢、すなわち..
東光山本能寺は正受院日東(しょうじゅいんにっとう)上人により永正6(1509)年11月23日に創立された。 日東上人は本山・本覚寺(静岡市駿河区池田)の第9世貫首であったが、或るとき霊夢、すなわち池田から真東の地に光物を夢み、自ら有度山を踏み分け踏み越え、穏やかな海浜に出、洞に安置されていた虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)を拝し、光物の存在を確認した。 日東上人は、この風光明媚でかつ霊夢明示のこの地を布教の拠点として定め、寺号を「本能寺」として十二年間在山し、大永元(1521)年7月5日に遷化した。山号は光物の由来を以て「東光山」と称している。 なお、寺号の「本能寺」とは、「本門能化之寺(ほんもんのうけのてら)」の略称である。「本門」は法華経、「能化」は佛、すなわち法華経をお説きになる久遠のお釈迦さまがいらっしゃるお寺を意味する。したがって、純粋法華の教えを説く日蓮宗の寺院にのみ名づけられるのである。「本能寺の変」で有名な京都・本能寺も日蓮宗(法華宗)の寺院である。 〈文献〉影山堯雄編『新編 日蓮宗年表』日蓮宗宗務院、1989年発行 「永正六年十一月二十三日 駿州池田本覚寺日東、村松東光山本能寺を創す(過帳)」(145頁)
東光山
日蓮宗
有り