のまじんじゃ
石川県金沢市小坂町ツ1
本神社は、草野比売大神を主神と仰ぎ、後に春日四座の神々を合祀した延喜式内の名社であります。その創始は遼遠の太古に遡り、今その初めをつまびらかにするを得ませんが、総国加賀風土記に、「加賀郡(後の河北郡..
本神社は、草野比売大神を主神と仰ぎ、後に春日四座の神々を合祀した延喜式内の名社であります。その創始は遼遠の太古に遡り、今その初めをつまびらかにするを得ませんが、総国加賀風土記に、「加賀郡(後の河北郡)野間神社、斉明天皇2年丙辰9月始奉圭田加神礼有神家巫戸」との記載がありますので、当時よりすでに規模宏壮な大社であったことが窺われるのであります。 又、享保18年に「鎮座千年祭」を斉行した旨の加賀藩庁の記録があり、更に本神社にも、天保4年8月に10日間にも亘る長期間の「御鎮座千百歳慶賀大祭執行」と墨書された桧材の大掲示板が現存していること等よりすれば、野間神社が小坂の地にご鎮座になったのは、凡そ元正天皇の御代と云われております。往古の河北潟は広大にして小坂の地辺まで湖沼や大湿地帯であったので、国土生成の祖神である草野比売大神の神霊を鎮斉して、この土地の守護神と仰いで今日に至ったのであります。近年に至るまで小坂地内に一の津、二の津、三の津、前波などの地名の存したことや、沖、磯部等の町が現存することなどその証左と云えましょう。又、河北潟の周辺には、神谷内町の野蚊神社など、草野比売神を鎮斉した神社が点在しております。(石川県神社庁HP)
式内社(小)