茂木氏の祖八田知家の三男知基が建久3年(1192)茂木に住み、茂木家の祖となる。能持院は知基により貞応元年(1222)に創建され、文明3年(1471)11代領主上総介戸知持の代わりに小田原海蔵寺の僧、模堂永範大和尚により中興開山され、文禄4年(1595)17代領主筑後守治良常陸小川城へ移されるまで代々菩提寺にしたと伝えられる。その後、慶長15年(1610)細川玄蕃頭興元公が茂木10154石に封ぜられてからは9代領主興貫公に至るまで細川氏の菩提寺となっていた。この間2回の火災に遭い伽藍を焼失したが、幸い総門(山門)は難を免れ中興開山当初の姿を今に留めている。