えいふくじ
東京都杉並区永福1丁目25−2
万歳山永福寺は曹洞宗の寺です。本尊は十一面観音像で、脇侍の不動・毘沙門両像とともに、鎌倉期の仏師快慶の手になるものと伝えられています。寺伝によれば、開創は大永2年(1522)で、開山は秀天慶実と伝え..
万歳山永福寺は曹洞宗の寺です。本尊は十一面観音像で、脇侍の不動・毘沙門両像とともに、鎌倉期の仏師快慶の手になるものと伝えられています。寺伝によれば、開創は大永2年(1522)で、開山は秀天慶実と伝え、村名もこの寺名によっています。永福寺の名は永禄2年(1559)に北条氏康が作成した「小田原衆所領役帳」にも見え、開創は寺伝の伝える頃に近いものと思われます。小田原落城後、北条氏の家臣であった安藤兵部丞が、当寺の住職をたよってこの地に帰農し、永福寺の檀家となり、村の開発につとめたといわれます。中興開基は幕府御馬預役加藤重勝で、下高井戸村に拝領地を持ち、当寺を菩提寺としました。当寺は文禄2年(1593)・元文3年(1738)・昭和20年と三度災害をうけましたが、天正16年(1588)の「検地書出」をはじめ二十数点の文書が無事保存されており、永福寺村を知る貴重な資料となっています。なお、この他の文化財も多く、境内には「子授け地蔵」の名で村人に信仰された正徳5年(1715)銘の地蔵菩薩石像等があり、また寺の西門脇には正保3年(1646)・天和元年(1681)銘の庚申塔、元禄4年(1691)銘の地蔵石像が安置されています。(杉並区教育委員会掲示より)
万歳山
曹洞宗
大永2年(1522)
十一面観音像
秀天慶実
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