当社は、家島本島宮地区の氏神神社として鎮座する。諸島総鎮守の家島神社と関係が深い。夏祭りでは当社の火を戴いた上で提灯行列が行われ約1.5km離れた家島神社にその火を移す事によって祭りが始められることからも伺える。
当社は以前、家島白髭大明神を称していたが、明治になって宮浦神社と改称された。
社伝によれば比叡山実相院の覚円僧都が門徒と共に坊勢島に渡海し、或る夜霊夢によって故郷の琵琶湖に準え白髭大明神を勧請したという。以来この地を宮浦と称するようになったと伝える。境内にある元禄5年(1692)建立の鳥居は、以前は海中にあったともいわれ近江の白髭神社を想わせる。
旧の御社殿は、天明5年(1785)に建立され壮麗であったが、痛みが酷く昭和63年(1988)氏子の赤誠によって主要建物全てが改築された。