まんぷくいなりだいみょうじん
三重県伊勢市河崎1丁目9−35
萬福稲荷大明神は、現在は神奈川県にお住まいの辻本氏という個人の所有で、御鎮座地も個人の所有地。建立したのは所有者のご尊父さまで、祖父の時代から伏見稲荷を信仰しているとのこと。特に建立者は、戦争に行っ..
萬福稲荷大明神は、現在は神奈川県にお住まいの辻本氏という個人の所有で、御鎮座地も個人の所有地。建立したのは所有者のご尊父さまで、祖父の時代から伏見稲荷を信仰しているとのこと。特に建立者は、戦争に行った時に受けた流れ弾が身につけていたお稲荷さんのお守りに当たったおかげで、一命をとりとめたとのこと。そこで昭和30年代にこの地にお稲荷さんを、伏見稲荷のお山にある福徳稲荷さんから勧請して建立したとのこと。現所有者も毎年1回伏見稲荷にお参りをし福徳稲荷にもお参りをしているそうである。ここの社殿の千木は、片側内削ぎ、もう片側外削ぎとなっている珍しい形状であることで有名であるが、その謂れは現所有者も把握していないようである。ただし、萬福稲荷創建の宮大工は、「施主にこの神社の創立を依頼されたときに、道路側は外削ぎ、内側(家側)は内研ぎにするように念を押されて、その様に作った。その理由はわからない」と現所有者に語っているとのこと。家(内)側と道路(外)側で、内宮と外宮の両宮に敬意を表されたのかと推察されているようである。このような千木は全国的にも大変珍しくほとんど見かけないが、内宮、外宮双方の御祭神を祀る岡山市の元伊勢、伊勢神社で知られている。
個人所有のお稲荷さん。社殿の千木が、片側内削ぎ、もう片側外削ぎとなっていることで有名。
宇迦之御魂神(稲倉魂命)
昭和30年代
常時
無料
約2分
無し