安養山正楽寺の創建は天正年間(1573~1592年)に建立されたのが始まりとされます。延沢銀山が最盛期だった江戸時代中期には寺院は48カ寺を数えていましたが、銀山が衰退すると人口も激減し殆どの寺院も衰退しました。正楽寺は銀山温泉の中でも寺院として姿を留める特異な存在で、年末には境内近くで高く積み上げたワラに火を付け、その火で御守や御札などを燃やし、来年の商売繁盛や無病息災、学業成就、家内安全、交通安全を祈願しています(「おさいと」行事)。御堂は寄棟、鉄板葺き、桁行7間、梁間5.5間、正面1間向拝付。外壁は下部は板張、上部が真壁造り、白漆喰仕上げ。向拝などの彫刻も最低限に留めています。宗派:真宗大谷派。