真光寺は浄土宗のお寺で本尊は阿弥陀如来です。1429年(永享元年)の開山で、眺望絶景の地に立っています。この寺には、1705年(宝永2年)歌舞伎俳優の初代市川團十郎と共演した名優、生嶋新五郎記名の阿弥陀三尊像があります。新五郎は幕府を巻き込んだ有名なスキャンダル「絵島生嶋事件」の当事者で、江戸市中には新五郎ゆかりの遺品はほとんどありません。戦後團十郎家の「成田屋」では、この三尊像のことを知り、1970年、新五郎の菩提を弔うため、境内に五輪塔を建立し、十代目市川海老蔵(現團十郎)らの手による除幕式が行われました。三尊像は本堂内陣左奥観音開きの厨子(ずし)の中に安置されています。歴史好きはもちろん、歌舞伎ファンにもおすすめのお寺です。