2017年7月9日、福岡県宗像市と福津市にまたがる『神宿る島−宗像・沖ノ島と関連遺産群』が一括して世界文化遺産に登録されることが決定し、世界遺産の仲間入りを果たしました。構成遺産である宗像大社(むなかたたいしゃ)は、最も高貴な神に贈られる「貴(むち)」の称号を持っており、伊勢神宮・出雲大社・宗像大社の三社のみに与えられている最高神の証です。そんな宗像大社のご紹介と、そこでいただける御朱印についてご紹介します。
『みんなで作る神社お寺&御朱印ガイド-Omairi』管理人より
世界遺産となった宗像大社の茅の輪くぐりの様子
2009年1月にユネスコ世界遺産暫定リストに記載され、2017年の第41回世界遺産委員会に正式推薦し、そしてついに2017年7月9日「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群として世界遺産に正式登録されました。
福岡県の宗像市・福津市内にある宗像大社信仰や、宗像氏にまつわる史跡・文化財を対象としており、自然崇拝による独自の信仰・祭祀が4世紀以来現代まで継承されている点が評価されました。世界遺産委員会では、航海に関連する世界遺産の少なさを補完できるという観点からも評価されたようです。
構成遺産は以下の通りです。
⑤新原・奴山古墳群(福津市本土側)
■『宗像大社』は沖ノ島の沖津宮、大島の中津宮、宗像市の辺津宮の三社の総称です。
■御祭神は、最も高貴な神に贈られる「貴(むち)」の称号を持っています。伊勢神宮の天照大神 「大日靈貴(おおひるめのむち)」、出雲大社の大国主命 「大己貴(おおなむち)」、そして宗像大社の宗像三女神「道主貴(みちぬしのむち)」の三社のみに与えられている最高神の称号です。
■道主貴(みちぬしのむち)はあらゆる道を導かれる最高神で、現在も人生の道・修行の道・商いの道・勉学の道など「すべての道を司る神」として皇室をはじめ多くの参拝客が訪れています。
■「道」の神さまということで、福岡県では宗像大社のステッカーを貼った自動車が多く、新車を購入した際に祈願殿にて御祓いを受ける人も多いそうです。ちなみに宗像大社は、車に装着する交通安全のお守りの発祥の地だそう。
■御祭神の『道主貴(みちぬしのむち)』は、『宗像三女神』の別名です。
3社にそれぞれ以下の3女神を祀っています。
沖津宮(おきつぐう) : 田心姫神
中津宮(なかつぐう) : 湍津姫神
辺津宮(へつぐう) : 市杵島姫神
■日本各地に約7,000ある宗像神社、厳島神社、宗像三女神を祀る神社の総本社です。
■神宝として古代祭祀の国宝を多数有しており、裏伊勢とも称されます。
■地図上で辺津宮から11km離れた中津宮、49km離れた沖津宮を線で結ぶと、その直線は145km離れた朝鮮半島釜山に向かっています。古代から日本、中国大陸、朝鮮半島の政治・経済・文化の海上路であったことを示しています。
福岡県宗像市大島沖之
■沖ノ島(おきのしま)は、福岡県宗像市に属する、九州本土から約60キロメートル離れた玄界灘の真っ只中に浮かぶ周囲4キロメートルの孤島です。
■沖ノ島は宗像大社の私有地であり、天然記念物「沖の島原始林」に指定されています。
■古代アジアにおいて海を越えた交流が頻繁に行われた4世紀後半から約500年間にわたり、ヤマト王権による国家的な祭祀が執り行われた遺跡があります。出土した約8万点の遺物は全て国宝に指定され、「海の正倉院」と呼ばれています。
■島全体が信仰の対象だった沖ノ島は、「神宿る島」として千数百年間厳しく入島を制限され、自然崇拝に基づく古代祭祀の変遷を示す遺跡がほぼ手つかずの状態で遺されています。その考古学的な価値は計り知れません。
■沖ノ島は古来から「不言様(おいわずさま)」と言われ、「沖ノ島で見たり聞いたりしたことは一切口外してはならない」「沖ノ島から一切、一木一草一石たりとも持ち出してはいけない」などの厳格な禁忌によって人々にその存在を知らせることなく守られてきました。
■この沖ノ島に滞在が許されているのは宗像大社の神職ただ一人。沖ノ島は神領であるため一般人は許可なく立ち入ることはできません。大島の沖津宮遥拝所から参拝することになります。
■宗像大社沖津宮の御祭神の「田心姫神(たごりひめのかみ)」は女性の神様なので、この島で古くから守られているのが「女人禁制」という掟です。女性に対して嫉妬心を抱くことを避けるためだそうです。
■また、男性でも毎年5月27日以外の上陸は基本的に許されず、その数も200人程度に制限されていて、島に入る場合は全裸になり海中で穢れを祓う『禊(みそぎ)』が必要です。
■当時、大陸と日本の玄関口であった宗像がどれほど重要だったのか。日本最古の歴史書・日本書紀には、日本の総氏神である天照大神(あまてらすおおみかみ)が、娘神の宗像三女神に「大陸への海路に降りて、歴代天皇を助け、天皇より篤い祭を受けられよ」と命令したと書かれ、古事記には「宗像三女神は宗像氏らが祭る神」と書かれています。沖ノ島で出土した神へ捧げられた宝物が、一級品ばかりであったことからも重要性が伝わってきます。
■宗像大社沖津宮の御朱印は、宗像大社中津宮でいただけます。
沖津宮の御朱印です。中津宮で頂きました。
福岡県宗像市大島1811
■宗像本土より沖合11kmにある大島は、周囲15km、人口700人ほどの福岡県で最大の島です。
■中津宮は、島の南西岸に海を隔て、辺津宮と向かいあって鎮座しています。
■御祭神は湍津姫神(たぎつひめのかみ)です。天照大神(あまてらすおおみかみ)の三姫神の次女にあたります。湍津姫神は出雲大社の大国主神と結婚しており、また中津宮のある大島は七夕伝説発祥の地とされているため、特に縁結びの御利益が有名。
■中津宮の左の丘に織姫(しょくじょ)神社、右の丘に牽牛(けんぎゅう)神社があります。中津宮で最も盛大な神事である七夕祭は、旧暦の7月7日に近い8月7日に行われます。かつて祭りの前に牽牛社・織女社に参籠し、川の水を入れたタライに映った姿で男女の縁を定める風習があったそうです。
■七夕伝説発祥の地といわれています。 中津宮七夕祭は鎌倉時代まで遡ることができ、「正平年中行事」(1346年)には「七月七日、七夕虫振(むしふり)神事」とあります。
■中津宮の境内には「天の真名井(あめのまない)」があります。日本書紀に、アマテラスがスサノヲの剣を三つに折り、「天真名井」ですすぎ、噛み砕いて口から吹き出すと、その息吹の霧の中から宗像三女神が生まれたとあり、これに因んで名付けられたそうです。「延命招福の霊泉」といわれ、冷たい水が一年中湧き出ています。
■本殿の裏手からは、御嶽山の山頂へと970m参道が続いています。山頂には御嶽神社、麓には中津宮の本殿・拝殿が築かれます。晴れて空気の澄んだ日には、沖ノ島、さらに、その反対側には宗像地域全体を見渡すことができます。
宗像大社(中津宮)です。
大島の港のそばにあります。
長い石段を登って拝殿です。凛とした空気が気持ちがいい。
中津宮の御朱印です。
御嶽神社です。絶対に良いことがありますよね、姫様。
福岡県宗像市大島
■一般の人が入島できない沖ノ島を遥拝(遥か遠くから拝むこと)するため、大島の北側の海辺に沖津宮遙拝所が設けられています。遙拝所は、沖ノ島をご神体として拝む拝殿の役割を果たしています。
■晴れて空気が澄んでいる日には、水平線上に浮かぶ沖ノ島をはっきりと望むことができます。
■遙拝所の階段の手前には、「寛延三年」(1750年)と刻まれた石碑があり、少なくとも18世紀中頃までにはこの場所に遙拝所があったことを示しています。
福岡県宗像市田島2331 鹿児島本線・東郷駅から西鉄バス宗像で10分
■九州本土の海岸からおよそ3km内陸部へ遡ったところに鎮座する総社・辺津宮です。
■7世紀後半には、沖ノ島で行われていた古代祭祀が九州本土でも行われるようになり、海によって結ばれる沖津宮、中津宮、辺津宮という広大な空間で宗像三女神を祀る宗像大社が成立し、現在まで受け継がれています。
■御祭神は市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)を主祭神とし、広大な神苑には本殿を中心に儀式殿、高宮祭場、第二宮・第三宮、 神宝館、祈願殿などが点在します。
■「宗像神社境内」として国の史跡に指定、本殿及び拝殿は国の重要文化財に指定されています。
■神宝館があり、三角縁神獣鏡や金製指輪、金銅製龍頭など8万点に及ぶ沖ノ島祭祀遺跡から出土した奉献品(全て国宝)が収蔵・展示されています。
■社殿は戦乱により度々失われ、最後に焼失したのは1557年で、1578年に大宮司宗像氏貞によって本殿が再建されました。氏貞は跡継ぎがないまま亡くなったため大宮司家は途絶えますが、1590年に小早川隆景によって拝殿が再建されました。その後は、福岡藩主黒田氏によって途切れることなく修理が行われ、その後も信仰は途切れることなく現在まで続いています。
■社殿背後の宗像山へ階段を昇って行くと、高宮祭場があらわれます。高宮祭場は辺津宮の起源となる古代祭祀の場、下高宮祭祀遺跡の一部で、信仰上極めて重要な場所。高宮祭場からは大島、玄界灘を見渡すことができ、海を通じて沖ノ島とのつながりを物語ります。
上下間違えたらしく左右ページに御朱印(笑)
人間味ある〜
レア☺️笑
福岡県宗像市 宗像大社
二色の#御印帳
福岡県宗像市 宗像大社 辺津宮
#桜#参道
茅の輪くぐりの後は、御本殿で巫女舞、祝詞
新たに世界遺産の仲間入りを果たした宗像大社と沖ノ島、いかがでしたか??
日本に残された最後の秘境、とてつもないパワースポットですよね。ぜひお参りしたいものです。できればフェリーで大島まで行ってみたいですね!!
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